橋本病(慢性甲状腺炎)をはじめとする甲状腺疾患の診断・治療・経過管理を行います。エコー検査・血液検査で精密に評価します。
甲状腺は首の前部にある蝶形の内分泌腺で、体の代謝を調節する甲状腺ホルモンを分泌します。甲状腺に異常が起こると、全身の代謝に影響を及ぼし、さまざまな症状が現れます。甲状腺疾患は特に女性に多く見られ、20〜40代を中心に幅広い世代に発症します。
代表的な症状として、甲状腺機能が低下している場合は「疲れやすい・体重増加・むくみ・寒がり・便秘・気力の低下」などが現れます。一方、甲状腺機能が亢進している場合は「動悸・体重減少・発汗過多・手の震え・息切れ」などが現れます。これらは他の疾患でも起こりうるため、血液検査で甲状腺ホルモン値を確認することが重要です。
甲状腺機能低下症(橋本病等)の主な症状
疲れやすい・だるさが続く、体重が増えた・むくみ、寒がりになった・便秘がち、気力の低下、皮膚が乾燥する、首の前が腫れている感じ、健診で異常を指摘された
甲状腺機能亢進症(バセドウ病等)の主な症状
動悸・息切れ、体重が減る・食欲はあるのに痩せる、汗をかきやすい・暑がり、手の震え・イライラ・不眠、眼球が飛び出す感じ(眼球突出)
橋本病は自己免疫疾患の一つで、自分自身の免疫が誤って甲状腺を攻撃することで慢性的な炎症が起こる疾患です。日本人に多く、特に女性に多く見られます。炎症が進行すると甲状腺機能が低下し、全身の代謝が落ちることで疲れやすさ・体重増加・むくみ・寒がりなどの症状が現れます。TSH(甲状腺刺激ホルモン)・FT4・抗TPO抗体の血液検査と甲状腺エコーで診断します。機能低下が明らかな場合は甲状腺ホルモン(レボチロキシン)を補う治療を行います。
バセドウ病は自己抗体(TSH受容体抗体)が甲状腺を過剰に刺激し、甲状腺ホルモンが大量に分泌される疾患です。動悸・発汗・体重減少・眼球突出(眼症)が特徴的です。診断後は抗甲状腺薬による薬物療法を行い、薬物療法が困難な場合はアイソトープ治療や手術療法も選択肢となります。当クリニックでは診断・初期評価を行い、専門的な治療が必要な場合は専門病院へご紹介します。
甲状腺に結節(しこり)が見つかった場合、超音波(エコー)検査で大きさ・形状・内部構造を詳細に評価します。良性の嚢胞・腺腫様甲状腺腫が多いですが、一部に甲状腺がんが含まれることがあるため、エコーの所見に基づいて適切に対応します。悪性が疑われる場合や専門的な評価・治療が必要な場合は、速やかに専門病院へご紹介します。
甲状腺疾患の診断には血液検査(甲状腺ホルモン・自己抗体)と超音波(エコー)検査が不可欠です。当クリニックでは院内で両検査を実施し、総合的に評価します。
甲状腺疾患は女性に多く、「なんとなく疲れやすい」「体重が急に増えた」という訴えの背景にあることがあります。
当院では血液検査と甲状腺エコーを用いて精密に評価し、必要に応じて適切な専門病院へご紹介します。気になる症状があればお気軽にご相談ください。
統計データ
橋本病(慢性甲状腺炎)は成人女性の約10人に1人に見られるとされ、甲状腺疾患の中で最も頻度が高い疾患です(日本甲状腺学会)。
甲状腺機能低下症(橋本病など)では、疲れやすさ・体重増加・寒がり・むくみなどの症状が見られることがあります。甲状腺機能亢進症では、動悸・体重減少・発汗・手の震えなどが現れる可能性があります。
血液検査(甲状腺ホルモン・TSH・抗体検査)と超音波(エコー)検査を行います。当院では院内で血液検査が可能で、エコー検査も予約制で対応しています。
橋本病は甲状腺機能が正常に保たれている場合、経過観察のみで治療が不要なこともあります。機能低下がある場合は甲状腺ホルモン補充療法を行います。定期的な検査が重要です。