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高血圧・脂質異常症・高尿酸血症(痛風)

生活習慣病

蕨駅東口徒歩3分|川口市・蕨市の生活習慣病外来

高血圧・脂質異常症・高尿酸血症(痛風)は自覚症状が乏しいまま進行し、心臓病・脳卒中・腎臓病などの深刻な合併症を引き起こします。生活習慣の改善と適切な薬物療法で、将来のリスクを下げましょう。


OVERVIEW

生活習慣病の包括的な管理

動脈硬化性疾患を予防するためには、糖尿病・高血圧症・脂質異常症・慢性腎臓病・喫煙などの危険因子を早期から包括的に管理することが重要と考えられています。当クリニックでは、複数の生活習慣病を一つの診療体制でまとめて診ていきます。


HYPERTENSION

高血圧症

降圧治療は、脳梗塞・脳出血・心不全・心筋梗塞などの脳心血管病の発症・進展・再発の抑制につながると考えられています。高血圧症とは、正常範囲よりも高い血圧が続いている状態をいいます。

原因による分類

本態性高血圧(85〜90%)

原因がはっきりしないタイプ。遺伝的要因に加え、塩分のとり過ぎ・肥満・過度な飲酒・喫煙・運動不足・精神的ストレスなどの環境要因が関与します。

二次性高血圧(10〜15%)

他の疾患や薬剤の副作用が原因となるタイプ。ホルモン分泌異常・腎臓疾患などが主な原因で、種類によって治療法が異なります。診断にはエコー・CTなどの画像検査や、ホルモンを含む採血検査が必要です。

治療の進め方

減塩を含む生活習慣の修正が基本です。血圧レベルと予後影響因子から「高・中等・低」の3群にリスクを層別化し、必要に応じて降圧薬による治療を行います。合併症の有無などを考慮しながら降圧薬を選択します。

家庭血圧の測定法

まずは血圧を測定することから始めましょう。朝と晩、1日2回ずつの測定が基本です。

起床後
起床後1時間以内、排尿後、服薬前・朝食前に、座位で1〜2分安静にしてから2回測定します。
就床前
就床前に、座位で1〜2分安静にしてから2回測定します。

※ 上記の時間帯に測定できない場合は、座位で1〜2分安静にしてから測定してください。ほかの時間帯の測定でも、普段の血圧状態を把握するうえで役に立ちます。

体重計と緑の葉 — 生活習慣改善のイメージ

DYSLIPIDEMIA

脂質異常症

脂質異常症は、脳心血管病の主要な危険因子の一つです。早期に診断して適切に管理することが重要です。

診断基準

空腹時(10時間以上摂食しない状態)で採血を行い、以下のいずれかに該当する場合に脂質異常症と診断されます。

項目
種別
基準値
LDL-C
悪玉コレステロール
140 mg/dL 以上
HDL-C
善玉コレステロール
40 mg/dL 未満
中性脂肪(TG)
トリグリセライド
150 mg/dL 以上
Non-HDL-C
総コレステロール − HDL-C
170 mg/dL 以上

治療の進め方

年齢・喫煙の有無・血圧・併存疾患などから冠動脈疾患(心筋梗塞など)の発症リスクを評価し、脂質ごとの管理目標を設定します。生活習慣の改善で目標に達しない場合は、リスクに応じて薬の種類や用量を調整します。脂質を良好に管理することで、心血管疾患の抑制や総死亡率の低下が期待できるとされています。

食事療法のポイント

  • 動物性脂肪を控え、不飽和脂肪酸の多い青魚を取り入れる
  • 菓子類や揚げ物を控える(マーガリン・ショートニングにはトランス脂肪酸が含まれます)
  • ショ糖・単糖・果糖の過剰摂取を避ける(中性脂肪の上昇要因となります)
  • アルコールは1日25g以下に制限する(飲酒は肝臓での中性脂肪合成を促進します)

治療薬の例

LDL-C(悪玉)が高い場合

  • ・HMG-CoA還元酵素阻害薬(スタチン系)
  • ・小腸コレステロールトランスポーター阻害薬(エゼチミブ)
  • ・陰イオン交換樹脂(コレスチミド・コレスチラミン)
  • ・ニコチン酸誘導体(ニセリトロール・ニコモール など)

中性脂肪(TG)が高い場合

  • ・フィブラート系(ベザフィブラート・フェノフィブラート)
  • ・選択的PPARαモジュレーター(ペマフィブラート)
  • ・n-3系多価不飽和脂肪酸(イコサペント酸エチル)

※ 薬剤の選択は、合併症・腎機能・併用薬などを考慮して医師が判断します。


GOUT

高尿酸血症・痛風

血液中の尿酸値が 7 mg/dL を超えると高尿酸血症と診断されます。尿酸が体内に蓄積すると急性の関節炎を起こし、足の親指の付け根などに突然激痛が走る痛風発作につながります。また、尿酸が腎臓に沈着すると腎機能の低下を招くこともあります。

高尿酸血症の方のおよそ 80% が、高血圧症や糖代謝異常などを合併しているとされています。複数の生活習慣病が重なることが多く、脳卒中・虚血性心疾患・心不全などの臓器障害とも密接に関連します。

治療の流れ

まず生活習慣の改善を行い、尿酸値が十分に下がらない場合や発作が起こった場合に内服治療を追加します。痛風の治療薬は、発作に対する薬尿酸値を下げる薬の2種類に大別されます。

PHASE 1
発作前兆期
コルヒチン1錠(0.5 mg)を前兆期、または発症後遅くとも2時間以内に服用し、炎症物質の放出を抑えます。
PHASE 2
発作極期
非ステロイド性鎮痛剤(NSAIDs)で炎症の鎮静化を図ります。発作中は安静にし、患部を冷やすと痛みが和らぎます。
PHASE 3
発作軽快期
痛みが治まり始めたら、非ステロイド性鎮痛剤を徐々に減量し、症状が消えたら服用を終了します。
PHASE 4
寛解期
尿酸値を下げる薬(排泄促進剤・生成抑制剤)で、尿酸値を 6 mg/dL 以下 に徐々にコントロールしていきます。治療開始から6ヶ月以内は、尿酸値の急激な変動で発作が起きやすいため慎重に調整します。

代表的な治療薬

尿酸排泄促進剤 / 尿アルカリ化剤

  • ・プロベネシド
  • ・ベンズブロマロン
  • ・クエン酸カリウム・クエン酸ナトリウム(尿アルカリ化)

尿酸生成抑制剤

  • ・フェブキソスタット
  • ・トピロキソスタット
  • ・アロプリノール

※ 急性発作が治まるまで、尿酸降下薬の投与は行いません。症状が鎮静化してから開始します。

日常生活の注意点

痛風(高尿酸血症)を予防するために、次の点に気をつけましょう。

1

肥満の解消

適正体重の維持が尿酸管理の基盤となります。

2

プリン体を摂り過ぎない

レバー・かつお節・煮干し・マイワシ干物・アンコウ肝・干し椎茸などは控えめに。

3

尿をアルカリ化する食品

キャベツ・にんじん・なす・バナナなどを積極的に取り入れましょう。

4

十分な水分補給

尿中の尿酸濃度を下げることにつながります。

5

アルコールを控える

アルコールは尿酸の生成を促進し、排泄を低下させます。特にビールはプリン体を多く含みます。

6

適度な運動

運動の前後には十分な水分補給を忘れずに行いましょう。


POLICY

当クリニックの治療方針

1

生活習慣の改善を基本に

食事内容・運動習慣・飲酒量・睡眠の質など、生活全体を見直すことが治療の土台です。具体的で実行しやすいアドバイスをお伝えします。

2

複数疾患を一括管理

高血圧・脂質異常症・糖尿病・高尿酸血症はしばしば合併します。当クリニックでは複数の生活習慣病を一つのクリニックでまとめて管理できます。

3

データで見える化・継続支援

血圧・血液検査値の推移をグラフで確認しながら、目標値に向けて一緒に取り組みます。定期的な検査でリスクを早期に把握します。

お薬手帳と処方薬 — 継続的な薬物療法のイメージ

生活習慣病の管理は専門医にご相談ください。


統計データ

日本の高血圧患者数は約4,300万人と推定されており、成人の約3人に1人が該当するとされています(日本高血圧学会)。

院長 張宇
院長からひとこと

生活習慣病は「自覚症状がない」ため、つい受診を後回しにしてしまいがちです。しかし血管へのダメージは静かに、確実に進行しています。高血圧・脂質異常症・高尿酸血症は、早期から適切に管理することで心臓病や脳卒中を予防できます。

「数値が気になっていたが、どこに行けばいいか迷っていた」という方も大歓迎です。生活習慣の改善から薬物療法まで、患者さまのペースに合わせて一緒に考えましょう。

張 宇(ちょう う)
内科認定医・糖尿病専門医

関連学会・参考情報

FAQ

よくあるご質問

生活習慣病は自覚症状がないと聞きましたが、なぜ治療が必要ですか?

高血圧・脂質異常症・高尿酸血症は、自覚症状がないまま動脈硬化を進行させ、脳卒中や心筋梗塞のリスクを高めるとされています。早期発見・早期治療が重要です。厚生労働省によると、高血圧症の患者数は約4,300万人、脂質異常症は約3,500万人と推定されています。動脈硬化性疾患(心筋梗塞・脳卒中)の主要なリスク因子であり、治療により発症リスクを40〜50%低減できます。(出典:日本高血圧学会 高血圧治療ガイドライン2024)

食事療法だけで改善できますか?

軽度の場合は食事療法と運動療法で改善が期待できます。ただし、数値が高い場合や合併症リスクが高い場合は、薬物療法を併用することがあります。担当医にご相談ください。日本動脈硬化学会のガイドラインでは、まず3〜6ヶ月の生活習慣改善を試み、目標値に達しない場合に薬物療法を検討するとされています。

薬は一生飲み続ける必要がありますか?

生活習慣の改善により数値が安定した場合、薬の減量や中止が可能なこともあります。定期的な検査で経過を確認しながら、治療方針を調整してまいります。生活習慣改善により約20〜30%の患者さまで減薬が可能との報告があります。定期的な検査で数値を確認しながら、薬の調整を行います。

健診で「メタボ」と言われました。何から始めればいいですか?

メタボリックシンドロームは「内臓脂肪の蓄積に加え、血圧・血糖・脂質のうち2つ以上に異常がある状態」を指します。改善の第一歩は体重の減量を目標にした生活習慣の見直しです。具体的には、間食・夜食の量を見直し、1日30分程度の歩行を取り入れることから始められます。当院では、健診結果をお持ちいただければ、患者さまの状況に合わせた具体的な目標設定をお手伝いします。
(出典:厚生労働省「特定健診・特定保健指導の円滑な実施に向けた手引き」)

高血圧の薬を飲み忘れた時はどうすればいいですか?

飲み忘れに気づいた時間によって対応が異なります。気づいたのが次の服用時間まで余裕がある場合はすぐに服用、次の服用時間が近い場合は1回分を飛ばして次の通常時間に1回分のみ服用するのが基本です。2回分をまとめて服用するのは避けてください(血圧が下がりすぎることがあります)。継続的に飲み忘れが多い場合は、薬の種類や服用時間を見直すこともできますので、診察時にご相談ください。
(出典:日本高血圧学会「高血圧治療ガイドライン2019」)