高血圧症

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高血圧とは

高血圧症は、正常範囲よりも高い血圧が続く病態をいいます。基準は「収縮期血圧が140mmHg以上」、また「拡張期血圧が90mmHg以上」です。

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原因と分類

高血圧の85~90%は、本態性高血圧で、遺伝的要因、塩分摂りすぎ、肥満、過度な飲酒、喫煙、運動不足、精神的なストレスなどの環境的要因があります。

高血圧の10~15%は、何らかの原因がある二次性高血圧といわれています。ホルモン分泌異常、腎臓疾患などが原因で、高血圧の種類によってそれぞれ治療法は異なります。

二次性高血圧の診断にはホルモンなどを含めた血液検査、エコーやCTなどの画像検査が必要です。

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家庭血圧の測定法

朝と晩、1日2機会、1機会原則2回測定し、その平均をとる
朝:起床後1時間以内、排尿後、座位1~2分安静後、服薬前、朝食前
晩:就床前、座位1~2分安静後
他の時間帯の測定でも普段の血圧の状態を把握するには役に立ちます。例えば、食前,晩の服薬前,入浴前,飲酒前、自覚症状のある時,休日昼間,深夜睡眠時。

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治療

降圧治療は脳梗塞や脳出血、心不全、心筋梗塞など脳心血管病の発症・進展・再発を抑制します。
高血圧症治療は減塩を含め生活習慣の修正や薬物療法があります。当院は血圧レベルおよび他の予後影響因子から高、中等、低の3群のリスクを層別化します。必要に応じて降圧薬治療を行い、合併症の有無なども考慮しながら、降圧薬を選択します。
降圧薬としては、レニン・アンジオテンシン系の抑制薬(ACE阻害薬、アンジオテンシン受容体の拮抗薬など)、カルシウム拮抗薬が良く使われています。利尿薬や他の種類の薬もありあす。

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日常生活注意点

食生活:塩分を控え、1日塩6g以下に、深酒を避けましょう。
急激な温度変化に注意:冬の外出には温かい服装、洗い場の室温を暖めましょう。
夜ふかしをしないこと。 
過激な運動を避けましょう。 
禁煙が望ましいです。

脂質異常症

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脂質異常症とは

血液の中には、HDLコレステロール(善玉コレステロール)、LDLコレステロール(悪玉コレステロール)、トリグリセライド(中性脂肪)といった脂質があります。HDLコレステロールが少なすぎ、LDLコレステロール値やトリグリセライド値が高すぎる状態が脂質異常症です。
脂質異常症は脳心血管病の主要な危険因子です。

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診断基準

空腹時(10時間以上摂食しない)採血
LDL-C(悪玉コレステロール)140㎎/dl以上
HDL‐C(善玉コレステロール)40㎎/dl以下
中性脂肪150㎎/dl以上
Non-HDL-C 170㎎/dl以上

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治療

脂質の良好な管理により心血管疾患、非心原性脳梗塞発症の抑制効果、総死亡率の低下が期待できます。

当院では年齢・喫煙の有無・血圧・併存疾患などで冠動脈疾患(心筋梗塞など)の発症リスクを評価、それぞれの脂質(コレステロール、中性脂肪)の管理目標を設定します。生活習慣の改善で脂質管理が不十分の場合、上記のリスクに応じて、薬の種類や用量を調整します。

悪玉コレステロールが高い場合はスタチン、エゼチミブ、コレスチミド、ニセリトロール、中性脂肪が高い場合はベザフィブラート 、ペマフィブラート、イコサペント酸エチルとの薬があります。

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日常生活注意点

動物性脂肪の摂取を減らし、代わりに不飽和脂肪酸が多く含まれる青魚を摂取しましょう。
菓子類や揚げ物を控えましょう(トランス不飽和脂肪酸が多く含むマーガリン、ショートニングが良く使われるため)。
ショ糖、単糖、果糖の過剰摂取にならないようにしましょう(中性脂肪の上昇をさせる)。
アルコール25g/日以下に制限しましょう(飲酒は肝臓での中性脂肪合成を高める)。

高尿酸血症・痛風

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高尿酸血症・痛風とは

血液中の尿酸が7mg/dLを超えると高尿酸血症と診断されます。尿酸が体内に異常に蓄積し、急性の関節炎を起こします。足の親指の付け根に突然、激痛がおこり痛風発作になります。

高尿酸血症患者はおよそ80%が高血圧症、糖代謝異常など合併しています。複数の生活習慣病が重複する事が多いです。脳卒中、虚血性心疾患、心不全などの臓器障害と密接な関連を持ちます。また、尿酸が腎臓に蓄積して腎不全を起こします。

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治療

生活習慣の改善を行い、尿酸値が十分に下がらない場合や発作が起こった場合に内服治療を行います。治療薬は大きく、発作時(発作の前兆がある時期と発作が起こっている時期)に服用する薬と痛風の原因となる尿酸値を下げる薬の2つに分けられます。

痛風発作予兆期

コルヒチン1錠(0.5mg)を予兆期あるいは発症後遅くとも2時間以内に服用、炎症物質が放出されないように働きます。

痛風発作の極期

非ステロイド性鎮痛剤で炎症の鎮静化を図ります。

発作軽快期

非ステロイド性鎮痛剤の量を減らし症状が治まったら服用を止めます。

尿酸値を下げる薬(尿酸排泄促進剤、尿酸生成抑制剤)

徐々に尿酸値6mg/dL以下にコントロールします。フェブリク、トピロリック、アロプリノールが良く使われます。

急性発作がおさまるまで、投与を開始しない。鎮静化してから使用します。

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日常生活注意点

プリン体を摂りすぎないように、レバー、かつお節、煮干し、マイワシ干物、アンコウ、干し椎茸などの摂取を控えましょう。
尿をアルカリ化するようにキャベツ、ニンジン、なす、バナナなどを摂取する。
尿中の尿酸濃度を低下させるため十分に水分を摂る。 
アルコールは、尿酸の生成促進、排泄を低下させます。アルコールを控える。

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埼玉協同病院